きしめん

平たい形状が生む独特の舌触り、のど越し
名古屋のうどん屋さんには大抵メニューにある
最も身近で日常的な名古屋めし

名古屋名物「きしめん」由来には諸説あり

名古屋市教育委員会によれば「きじめん」説が最も有力とされていますが、その名前・起源は共に諸説あり、実は定かではありません。(以下画像・文章:宮きしめん©)

名古屋名物「きしめん」由来には諸説あり

きじめん説
尾張徳川家だけが許される特別な食べ物のひとつに雉肉を入れた「きじめん」という麺があり、ある藩主が「雉の肉の代わりに油揚げを入れれば、庶民が食べても構わない」としたことから、油揚げを入れたきじめんが、「きしめん」の名で広がったという説。油揚げは現在のきしめんにも入り、平べったい形状の「倹約説」とも上手く繋がるので、この話を尤もらしく話す方が時々。
紀州麺説
紀州の殿様がお土産に持ってきた麺を、尾張の殿様は紀州麺と呼んで喜んだとか。それが変化して「きしめん」になったという説
棊子麺説
碁石に似た丸いだんごのような麺にきなこをつけて食べた碁子麺という食べ物があり、これがのちに平たくて細長い麺の形となって、棊子麺(きしめん)という名前になったという説

何故きしめんは平らたいの?

きしめんが平らたいのは『尾張・三河の倹約気質が、早く茹でられ燃料を節約できるように』平たくしたと言われています。でも、実際には、麺の茹で時間は太さや形状より水分量や保存・乾燥方法などの違いの方が影響し易く、この説は雉めん説を面白おかしく当てはめたものとも言われます。

多湿な気候であるこの地域では、八丁味噌が代表するように濃厚な味や風味が大好き。ツユの乗りが良いように、表面積を増やした平たい麺が必然的に生まれたのでは、とも言われています。

他にも諸説ありますが「元祖きしめん」は深く研究されていないのか、必然だったからなのか、全くもって謎のまま。